ヒソミネ / kilk records

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[Rec’d-08]

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ゆざめレコメンド初の”場所”に焦点を当てた今回。そのスポットは埼玉県大宮・宮原にある「ヒソミネ」を紹介したい。

前回、fryadlusのレコメンドの際少し触れたが、大宮から一つ隣の駅にある宮原という場所にヒソミネは佇んでおり、kilk recordsオーナーの森大地氏が中心となって運営している。

この好立地とは言えない場所で、まだオープンから一年も経っていないにも関わらずmoph recordsのmergrimやbunkai-kei recordsのnotuvといった数多くのアーティストがヒソミネに出演している。
またOTOTOYを始め、最近では様々なメディアや音楽ライターがこぞってヒソミネを取り上げていることからも、ライブスペースが変革の時を迎えていることが窺える。

その”変革”について参考になるのが、下記CINRAの記事にも記載されている「アーティスト脳を持った経営者」ということがキーワードになるだろう。

▼kilk recordsの奮闘から見る、音楽レーベルの未来
http://www.cinra.net/column/kilkrecords

今まで音楽業界ではアーティストと経営者は相交じることのなかった領域だった。それぞれがそれぞれの役割があり、それらに全力を尽くせば結果が付いてくる時代が長かったのだ。

しかし現在では、良くも悪くも何事にもAll-in-Oneが求められている時代だ。インターネットというツールが様々なハードルを下げ、アーティスト自身にもセルフプロデュースが行えないと誰の目にもつかない。逆に経営者やレーベルなども、アーティストよりも音楽に詳しく精通し理解し、歩み寄っていかないと、才能あるアーティストはすぐに違うフィールドで開花してしまうのだ。

▼kilk recordsと新進気鋭の音楽家達によるライブスペース設立プロジェクト
http://camp-fire.jp/projects/view/616
▼[ototoy] 特集: kilk recordsが提案するライヴ・ハウス「ヒソミネ」がリリース!
http://ototoy.jp/feature/index.php/20130408

上記2つの記事を見てもわかるように、ヒソミネはCAMPFIREを利用して資金が集められ、形になった。インターネットサービスを使い、資金だけでなく話題性をも生んでオープン前から名前を浸透させていく。
また平日ノルマなしでスペースを利用できることからこぞって若手アーティストが集まり口コミで伝播していくという、これらの手段や発想が、現代で嘆かれている音楽産業の不況に光を灯すヒントが隠されているのではないか。

森氏自身の人柄や、アーティストと経営者という二面性の絶妙なバランス感覚によって、ヒソミネがここまで広まっているとも言える。
レーベルからライブスペースへ、そして音楽産業全体へと投じられる一石によって起きる波紋が、今後新しい時代の音楽産業にどう影響を与えていくのか見届けていきたい。

 


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