白い息と夜 / V.A.
[Rec’d-03]
とけ、ほどけ、夜ごとに続く音楽会 手に触れる冷たさ、
今年、一年越しの雪解けを迎える 暖かくなったと思ったら、まだまだ寒い日が続くこの季節。ちょうど一年前の冬にリリースされた、この作品を紹介したい。 大阪芸大のアーティストたちによる、8曲の音楽と8枚のアートワークが集約された「白い息と夜」という作品。 特に2曲目のemptyeによる「niece」の透き通ったボーカルの穏やかさや3曲目のMASKによる「聖夜」という旋律で表現される切なさなど、コンピレーションという形で全体を通してここまでも「冬」というテーマに音楽とアートで寄り添えることはとても素晴らしい。 なぜ一年越しの雪解けなのかということなのだが、個人的な話、この「白い息と夜」をゆざめレーベルから再度リリースしてもらえないだろうか、ということを考えていた。 幸い主宰の玉田氏とも連絡を取ることができ、色々とお話もさせていただいた。しかし、決して悪い形ではないのだが再リリースが決定する前に春を迎えてしまい、願いが叶うことはなかった。 この作品がなければ、今回の試みには繋がっていない。この作品を紹介することで、一つ、一年前にこの作品に出会えたことのお礼を言えたような気がする。 少し長く私的な話をしてしまったが、そんな穏やかさや切なさや、そして、温もり感じることができる「白い息と夜」で春の雪解けを待ち望んでみてはいかがだろうか。
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